マイルのため方: JAL vs. ANA

マイレージクラブ: JAL vs. ANA

長年プライベートでも仕事でもJAL を利用していたのだが、出張先が東京だけではなくなってきた昨今いろいろ研究してみて、ANA のマイレージクラブに鞍替えすることにした。もともと仕事がシリコンバレーがベースで、自宅から25分ほどのサンフランシスコ国際空港(SFO) はユナイテッド航空のハブ空港でもあり、会社の同僚からは僕がもともとなぜUA あるいは少なくともスターアライアンスにしないのか不思議がられていたものだが、それなりにも理由はあった。
  • 何せ一番の飛び先は東京・日本なので、どうせなら日本国内でもそれなりの利点があるプログラム、または機内サービスやメシのクオリティなどでも考え日本の航空会社が有利と考えた

  • ちょうど結婚した1995年頃に、JAL が「JAL ファミリークラブ」という家族で飛んだマイルをひとまとめに積算できるという、当時は画期的なプログラムを見たのでそれに飛びついて以来、惰性が続いている(飛ぶのにマイルを使い、またそれで少々たまる、古典的なポイントプログラムの特徴)

  • 出た当時は画期的だったJALの「シェルフラットシート」というかっこよさもあり、仕事でビジネスクラスなどは未だに正規で購入したこともないが、せめて自分でせっせとためればあのやうに優雅に飛行できるのでそれへの執着

  • JAL Premio カードというMasterCard 提携のドル建てクレジットカードで1ドル1マイルでたまる。(これがまた、出張が重なるときなどすぐにたまる)

で、それはそれで今の仕事に就いて4年くらいは東京との往復も多く不自由していなかったわけだが、最近になって仕事の担当エリアが少々広がり、ソウルやシドニー、それとたまにバンガロール(インド)、おそらく北京などにも行く必要が増えてきており、当然JAL だけでは効率よくカバーできなくなってきたわけである。

それでも最近増えたシドニーなどは、東京に寄ってからでもOneWorld アライアンスのカンタス航空で飛べるわけなので(JAL 便はシドニーに朝9時まで着かないため、朝早くミーティングをやりたがるウチの会社では使えない)、当然JAL でためまくったマイルをアップグレードに使えると思ったら、OneWorld ではメンバーエアライン間のアップグレードが全くできないということを発見。でもこのカンタスQF022便は夜間で飛ぶのでどうしても寝心地のいいフライトで飛ぼうと、アップグレードが無理ならせめて手持ちのマイルを奮発して片道だけでもビジネスクラスで特典として買ってやると思ったら、「OneWorld ではゾーン制を適用しているので、往復でも片道でも80,000マイルが必要」と言われた。帰りはだいたいSYD-SFO 直帰になるので、復便に使えるはずの40,000マイルは捨てることになる。というかそもそも、「ゾーン制」の何がそうさせるのか全く不可解だったが、JALのプレミアステータス(とはいっても最下層のCrystalレベルなんだけど。格安チケットばかり買っているので60%しか飛行マイルが積算されないのだ!)を振りかざしても全く通用せず。それでもカンタスで飛んだマイルはOneWorld経由でJAL にたまるので、最近はたまる一方で使い道がなくなってきている、という悲しい状況。来月はSFO -> NRT -> ICN (インチョン) -> NRT -> SYD -> NRT -> LHR (Heathrow, London) -> SFO というスケジュールになっており、前述したスケジュール都合上からも全くJAL 直行便が使えないフライトがずいぶん増えてきた。(ちなみにこれだけバンガロールにハイテク業界が増えてきているにもかかわらず、JALはデリー止まり。Star Alliance のルフトハンザ航空 などはフランクフルトから毎日直行便がある)

で、だらだらとしてきた話を早送りすると、いろいろと比較した結果、ANAの方が僕の出張パターンにはより相性がよく、また、もともと僕がJALにくっついた理由であるほとんどの利点やサービスを今頃ANAはもう既に兼備した有利なプログラムであるという結論に達したわけである。僕にとって重要だったポイントを比較対照してみるとこうなる。

比較事項JALマイレージバンクANAマイレージクラブコメント
航空連合OneWorldStar Allianceこれは各連合規模は異なるが、要はよく飛ぶ便がどちらの連合に多いか、また連合内で交換可能な特典があるかどうかが大事になる
連合内航空他社でマイルを利用してのアップグレード不可。コードシェア便でない限りは可能。このOneWorld での規制には驚愕。
USドル建てクレジットカード機能JALプレミオカードANAカードUSAどちらも1ドル1マイルで積算、毎月の支払い後数週間で払った分が指定されたマイレージアカウントに加算される。
他社クレジットカードでの積算機能なしAmerican Express Membership Rewardsのポイントがそのままオンラインで移管できる。これはたまにUS発行のカードが日本で使えないようなとき、代替カードを利用した場合それがマイルなしの使い損にならぬよう役立つ。現にJALプレミオはヨドバシで2, 3万円の買い物をしようとすると必ず跳ね返されるが、AMEXは必ず通る。
親族内のマイルのプーリング(共同積算)JAL Family Club にて可能。だが一プールにつき$30の年会費を必要とする。ANA Family Accountにて可能。無料。双方とも海外在住向け会員のみのサービス。


個人的な都合での比較なので他の利点などを死角にしているかもしれないし(たとえばJALの方がアップグレードできる確率が高い、とか?)、「鞍替え」といってもJALのマイル積算を完全に止めるわけではない。なんつっても、NRT-SYD間の直行便はどうやらJALとカンタス航空の寡占状態らしいし。ただ、ソウルからシドニーにアシアナ(Star Alliance)が直行で飛ぶので、今度は出張のルートを変えてそちらでためることにする。

この辺の旅行術は極めると日経トレンディ16ページ特集にできるようなアートみたいなもんで、僕もまだ勉強不足。何か他に参考になることがあればシェアしてください。

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